2010年3月31日水曜日

ボルゲーゼ美術館展

昨日、念願のボルゲーゼ美術館展行ってきました♪

会期が4/4までらしく、すべりこみ。
ずっーと行きたかったのに、延期・延期でやっと。
ご機嫌さんで上野に到着。

ラファエロ!、
ベルニーニ!、
ボッティチェッリ(と弟子)!、
ダ・ヴィンチ(の模写)!、
ヤコポ・ツッキ!、

みどころ満載で、静かに興奮しながら鑑賞。

楽しみだったのは、なんといっても、
孤高の天才・カラバッジョの「洗礼者ヨハネ」。

口論から殺人を犯してしまい、逃亡先で描かれた作品。
けだるそうな姿勢と物憂げな表情。
最晩年のものだからか、妖しい雰囲気の中にも、人生を諦観した悲哀を感じました。


今回の展示で一番印象深かったのはリベーラの「物乞い」。
彼もカラヴァッジョの影響を強く受けている1人です。

ボロボロ衣服、禿げた頭に、赤いだんごっ鼻。
表情は卑屈でおどおどしているのに、闇に浮かぶ姿は、迫力あります。

すごい!と思ったのは、帽子を差し出し、物乞いをしている、その“手”。
垢まみれの肌、不健康な丸い爪、汚れてテカっと光る指。
リアルを超えたリアル。
作品と対峙して、ほぇ〜っとしばらく突っ立ってました。

50点弱とそれほど多くない展示数でしたが、細部までじっくり鑑賞したので、とても疲れました。
はぁー、充実ーーー。

画像:ラファエロのチケットとカラバッジョの看板。よい天気♪でも、寒い。

2010年3月26日金曜日

『August』

先ほど生姜焼き作ったら失敗。かなり危険なしょっぱさに。
たまにやってしまいます。たまに。

一口食べて、もんどり打った後、PCに向かい何かを調べるアンディ。

検索ワード:「塩と砂糖間違える」「繰り返し」「脳」

・・・いいんですけどね、別に。

そういえば「しょっぱい」って言葉、東京きてから使うようになったなぁ。
「すっぱい」と同じ意味だと思っていました。


『August』、とりあえず、完成。

多分ちょこちょこ修正入れるんだろぅな。
先の2点もマイナーチェンジしてます。

気を抜くとダークカラーに走ってしまうので、
明るく明るく、と唱えながら。

久しぶりに風邪ひいて熱出たのに、夜ナベでてんてん打ってしまった。
私にしちゃ奇跡的なペース。

Yann Tiersen  の“アメリのワルツ” をききながら。

トレビヤン☆

夏描けたやん☆
さわやかサマーやん☆うんうん。

次は、・・・10月、かな。

画像:『August』。「ちべたっ、ちべたっ(冷たい、冷たい)」って感じです。

2010年3月16日火曜日

December


完成直前に、黄色い絵具をブチューッと、
絵に落としてしまうアクシデントにもめげず、なんとか完成。

内側のモミの木の右手、ちょっと黄色っぽいの分かります?

ランプの照り返しっぽく、
逆によい感じだったので、補修は少しだけ☆

右手の白地部分にも名残が。そして絨毯の上へと続くのでした。

ポストの手紙入れるとこ、女の子確実に届きませんね(汗)。
いやいや、そこにドラマがっ。


相対性理論を聴きながら。

ラブ・ラブ・ラブ・ズッキュン♪
君に、ほら、ラブズッキュン♪

うは〜、せつないぜ。

よっしゃ、次。8月!

画像:『December』。階段のある風景、好きです。

2010年3月15日月曜日

新名所

やってしまった・・・。
ふぅ。

みどりの用紙、アンディのお仕事の資料・・・。

いつもは、ごまかすんですけどねぇ、上から同系色の絵具ぬって。
コレ、私なかなかの腕前←半年ぐらいバレない、フフ。
今回は現行犯逮捕。

画像:消すのも上塗りも面倒いので、我が家の新名所に認定☆

2010年3月10日水曜日

キューピッドとプシュケーの絵を他にも☆

画像:こちらはフランソワ・ジェラール作『プシュケーとキューピッド』

プシュケーを見初めたキューピッドが、初めて彼女にキスする場面。

発表当時、この陶器のような人工的な肌が、冷たく感じて、とても不評だったそう。このすべすべな透明感がいいのに。

プシュケーかわいい♪
キューピッドも少年と青年の間の、フヨフヨッとした幼さが残ってます。
可憐で初々しいカップルですね☆

画家はローマ生まれですが、少年時代からフランスに移住したそう。
なるほど確かにフランスっぽい清らかさ。

プシュケーの表情や、手足のしぐさは、突然の(普通じゃない)恋の訪れにとまどっているよう。
そして、プシュケーの頭上には、持物の蝶がヒ〜ラヒラ。

プシュケーにはキューピッドが見えていないという設定。
見えない(or見ることができない)のは、神様の輝きを人間が見てしまうと、燃えて死んでしまうから。

だから「ぼくの顔を見ちゃダメよ」と釘さされていたのですね。

そんなこと言われたって「私ってば都合のいい女やん、っていうか怪しいやん」て思っちゃいますよねぇ。

画像:こちらはヤコポ・ツッキ作『キューピッドとプシュケー』

プシュケーがキューピッドの正体に気付く、正にその瞬間を描いたドラマチックな場面。格調高く、美しく。全体の色彩とプシュケーの装飾品が、なんとなーくオリエンタル。

手にランプと刀を持っているのは、プシュケーの腹黒いお姉さんたちが、

「アンタの相手はきっと怪物だから、寝ている間に、灯りと小刀持って、ヤツの正体暴きなっ」

とそそのかしたから。
ヴィーナスといい、お姉さんたちといい、女の妬みは怖いです。

興奮と驚きからか、プシュケーのほっぺが真っ赤に紅潮しているのが印象的。
キューピッドの寝起き顔が可笑しいです。
絶妙な花の位置も可笑しいけど。

神話のキューピッドの絵はほとんどが幼児や少年で描かれていて、いろいろ刷り込みがある分、若者姿のキューピッドって最初はちょっと違和感が。
恋のお話だから、キューピーみたいなってわけにはいきませんもんね。

この2人の話はとても人気で、他にもたくさんの画家が描いていて、いろいろ見比べるのもいいかも。
あ、画像をポチッとクリックすると大きめの画面で見れますよ♪

2010年3月8日月曜日

『いつか、また』

実家の愛猫ユキがとうとう逝ってしまいました。
3月5日15時過ぎ。
だいぶ年老いて、弱っていたので、心構えはできていたのですが。

安らかにユキが死んでから、東京ではずっと雨。
まるで戸村家の涙・涙・涙。

今度帰省するときまで、もちこたえて欲しいね、と姉と話していたのですが。
でも、何年も前から実家に帰省する度、もしかしたらこれが最期かも、との覚悟をことごとく裏切り、元気な姿を今まで見せてくれたことに感謝。

アンディの「今日はユキちゃんが会いにくるかもしれないからドアを開けておこう」の提案に、悲しみにくれつつも、そんな律儀な猫じゃないけどなぁ、と思いながら寝ると、ほんの一瞬、ササッと歩く後ろ姿が、短い短い夢に出てきました。彼女らしい登場。

姉の方には当日の朝方、リモコンのないテレビが点いたり消えたりする不思議な現象が。

何か伝えにきてくれたのかしら。


「シャーッ!」が挨拶のユキ。

私の青春時代、常に、体に無数の傷をつけてくれたユキ。

子猫を連れて帰ると、嫌がらせに布団にウンチをしてくれたユキ。

苦節十数年、とうとう庭より外の脱出に成功し、数日探し回っても見つからず、「死に場所求めて、おらんなったんやね・・・」とあきらめていたところ、ご近所の屋根で硬直しているところを発見され、みんなをズッコケさせたユキ。

白猫なのに、頭のてっぺんに黒い毛が数本生えているのが気に入らず、父にピンセットで抜かれていたユキ。(ゴメン。)

私や姉が実家に連絡する度、母に捕まり無理矢理、電話口で「ニャ・ヤィィ・・グィッ・ギィ〜・・※△☆◯※?☆〜」と声を出さされたユキ。(ゴメン。)


享年18歳、よく生きてくれました。

高飛車ユキちゃんに乾杯。

100万回のkissとhug・・・は絶対嫌がられるから、無限大の愛を込めて、

いつか、また!
(ちょっと会わないだけで「どなた様?」だから、そのときはこっちから見つけるわ。)

画像:白いバラを1本。合掌。

2010年3月5日金曜日

甘ーい神話の絵

ローマのアプレイウスという人が書いた小説の有名な一挿話。(呼称は、なじみのある英名で。)

人間の少女プシュケーのあまりの美貌に、百戦錬磨の美の女神、ヴィーナスがヤキモチを焼きます。

ヴィ「人間のくせにこしゃくな。キューピッド、お前の矢で、プシュケーが、世界で一番の醜男に惚れるようにしておしまい!」

神なのに、せこいです、ヴィーナス。

キュ「オッケー、ママ。行ってくるよ。あ、プシュケー発見。なんて美しいんだ。あ、痛い、間違えて自分の矢で、自分を傷つけちった。プシュケーLove!さぁ、プシュケー僕の宮殿にいらっしゃい、でも夜だけ君に会って、朝には実家帰るから。あと僕の顔見ちゃダメよ。」

理不尽です。でも相手は神様だからしょうがない。

プ「あぁ、彼の正体を知りたいわ。寝ている間にちょっとのぞいちゃえっ。・・・!!は、羽がはえとる〜〜〜!」

キュ「(プシュケーの持っていたランプの油が落ちて)アチッ、あぁ、プシュケー約束破ったね、さようなら。」

ヴィ「キー、かわいい息子をたぶらかした上に、火傷までさせるとは!(しかも美人とは!)許さーん!」

「どうか、彼との結婚を許してください。」

ヴィ「(許すわけないやろ。無理難題をふっかけて、なきものにしてやる、フフ。)コレとコレとコレを持ってきたら許してあげるわ。」

まるで、昼ドラの姑です。

プ「プシュケー頑張るっ。」

そんなこんなでプシュケーは頑張りまして、他の神々からの助力を得たりしつつ、過酷な試練をなんとか乗り越え、やっとヴィーナスからお許しが出て、めでたくキューピッドと結婚できたのでした・・・、と超要約するとこんなお話。

で、この絵は、キューピッドがプシュケーを天上につれて行くハッピーエンドの場面。
見てください、このプシュケーの「ワタシ、シ・ア・ワ・セ〜」な顔。

ウィリアム・アドルフ・ブグローは高度なテクニックで、このような甘〜い、クネっとした女性や天使や子供の絵をたくさん描いた、19世紀フランスの画家。

あまりにも甘美でうっとり系の作品群を見ていると、ちょっと気恥ずかしく、むずがゆくなりますが、このプシュケーの幸せ顔には降参。

ちなみにプシュケーのシンボルは蝶。この絵のように、蝶の羽を持っていたり、蝶がまわりに飛んでいたりすることが多いです。

魂・心を象徴するPsyche(プシュケー)は、psychology(心理学)の語源なのだそう。
まさしく「魂」(プシュケー)が「愛」(キューピッド)を求める、ブグローの絵にぴったりのストーリー。

画像:ブグロー作「プシュケーの誘拐」。キューピッドは優男風。